SOILーSHOP生物教材製作所 / 自習室

高校生物の予習&復習&自習

進化・系統

【100】脳の進化

ヒトの脳 脳の進化 脊椎動物(脊索動物)の神経系は、神経管が枝分かれしてできる。神経管の前端が膨らんで”脳”になり、さらに”脳”が複雑に折りたたまれて、大脳、中脳、小脳、間脳、延髄に分化する。 動物の系統&脳 動物の系統ごとに、生活スタイルに応じ…

【87】コムギの進化

種子植物は、減数分裂で配偶子(卵細胞&精細胞)を作り、配偶子が受精して受精卵ができる。野生コムギ(2n=14)では、減数分裂で配偶子(n=7)を作り、配偶子が受精して受精卵(2n=14)ができる。 コムギの核相交代 二倍体の個体(2n)どうしで交雑した場合…

【86】遺伝子頻度

ハーディ・ワインベルグの法則 表現型の分離比 vs 遺伝子頻度 遺伝子頻度の計算 【補足】 表現型(個体がもつ形態や性質などの特徴。) 遺伝子型(それぞれの個体の表現型を決める対立遺伝子の組合せ。) 遺伝子頻度(ある遺伝子が、集団内の全ての対立遺伝…

【59】視細胞と視物質

15秒ごとに“赤リンゴ”→“全面白”→“全面黒”と画像が切り替わります。 まず、“赤リンゴ”を15秒間見つめてください。 15秒後、“全面白”に切り替わると、どのように見えるでしょうか? 実験1(赤リンゴ) 実験成功のコツは、“視線を固定すること”と“瞬きを我慢す…

【58】前庭&半規管

耳(外耳&中耳&内耳) ”耳”は、音(空気の振動)を伝える”外耳”、骨の振動を伝える”中耳”、リンパ液の波を伝える”内耳”に分けられる。 内耳(前庭&半規管&うずまき管) 内耳(前庭&半規管&うずまき管)を満たすリンパ液の動きに伴って“感覚毛”が動くこ…

【57】遠近調節

カメラや、イカやタコの眼球では、レンズ(水晶体)の屈折率を変えずに、レンズと撮像素子やフィルム、網膜などとの距離(眼球の奥行き)を変えることで、遠近調節を行なっている。 レンズと焦点距離(イメージ) 一方、ヒトの眼球は直径24mm程で、遠くを見…

【49】ABCモデル

頂端分裂組織と伸長成長 植物は、“芽”の中心にある未分化な細胞(茎頂分裂組織)が盛んに分裂を繰り返すことで、より高く(長く)成長する。 花の構造とABCモデル 分裂組織の各部分が、“葉”、“がく”、“花弁”、“雄しべ”、“雌しべ”…何に分化するかは、各部で発…

【48】被子植物の重複受精

花の構造 “花”では、雄しべの先端の“葯”には“花粉”が、雌しべの根元の“胚珠”には“胚のう”が、それぞれ作られる。 被子植物の配偶子形成 雌しべの柱頭に花粉が付着(受粉)すると、花粉から花粉管が伸び始める。花粉の内部では、雄原細胞が分裂して2つの“精…

【47】被子植物の配偶子形成

“花”では、雄しべの先端にある“葯”で“花粉”が、雌しべの根元にある“胚珠”で“胚のう”が、それぞれ作られている。 被子植物の“花” 多くの動物では、減数分裂で作られた単相(n)の”卵細胞(雌性配偶子)”や”精細胞(雄性配偶子)”が、受精(接合)をして複相(…

【46】ショウジョウバエの発生

心黄卵と表割 ショウジョウバエなど昆虫の卵は、中心部に卵黄が蓄積する「心黄卵」で、「表割」と呼ばれる卵割を行う。 表割では、受精直後に核分裂を繰り返して多核細胞(多核性胞胚)となった後、胚の表面で細胞質分裂が進んで胞胚(細胞性胞胚)となる。 …

【44】局所生体染色法

イモリやカエルの胚に、中性赤、ナイル青、ビスマルクブラウン、ヤヌス緑などの色素を染み込ませた小さな寒天片を押しつけておくと、寒天片が接した部分だけを着色できる。 局所生体染色① 着色部を追跡することで、胚のどの部分が、どんな組織や器官に分化す…

【42】カエルの発生

カエルやイモリ(両生類)は、ヒト(哺乳類)と同じ脊椎動物ということもあり、発生の仕組みがよく研究されてきた。 カエルの発生 哺乳類は体内受精、鳥類や爬虫類は硬い卵殻の中で発生が進むため、発生の様子を観察し難い。 一方、両生類は体外受精で、卵外…

【41】ウニの発生

ウニの卵は、ヒトの卵と同じように卵黄が均等に分布する等黄卵で、卵割の進み方もヒトとよく似ている。 ウニの発生 受精卵を地球に見立てると、北極&南極が動物極&植物極、経線に沿った卵割を“経割”、緯線に沿っ卵割を“緯割”という。 経割&緯割 卵割の進み…

【36】染色体の乗換え&遺伝子の組換え

ヒトゲノム ヒトの体細胞は、1組23本(23種類)の染色体(ゲノム)を両親から1組ずつ、合わせて2組46本持っている。体細胞が2組のゲノムを持つ状態(複相)になるには、減数分裂で染色体数が半減し、1組のゲノムを持つ状態(単相)の配偶子(卵細胞や精細胞…

【25】体液性免疫

獲得免疫の“はじまり” T細胞は、それぞれ担当する“抗原”が決まっている。感染部位からリンパ節に向かった樹状細胞は、自身が提示している抗原を担当するT細胞を、多くのT細胞の中から探し出さなければならない。樹状細胞が“運命の”T細胞に抗原提示できれば、…

【22】原核生物のDNA複製

真核生物の直鎖状DNAが複製されるときには、“末端”があるために困った“問題”がおこる。 ラギング鎖は5’末端の“端”までは合成できない。 DNAポリメラーゼは、“すでにある”ヌクレオチド鎖(プライマー)の3‘末端にしか、新たなヌクレオチドを付加できない。そ…

【3】細胞内共生

原核生物から真核生物への進化について、以前の教科書には“細胞内共生説“と“膜進化説”が併記されていた。今では「細胞内共生」を支持する”証拠”がいくつもあり、”膜進化説“はすっかり廃れてしまった。 ミトコンドリアの起源 嫌気性細菌が好気性細菌を取り込…