SOILーSHOP生物教材製作所 / 自習室

高校生物の予習&復習&自習

【24】遺伝情報の発現

“DNA”を『生命の設計図』として合成された様々な“タンパク質”の種類や組合せよって、実際の生物の形態や性質(形質)が決まる。DNAの塩基配列がmRNAに”転写“され、mRNAの塩基配列がタンパク質のアミノ酸配列に”翻訳“される過程を”遺伝情報の発現“と呼ぶ。

f:id:soilshop:20200711100812j:plain

遺伝情報の発現

DNAの塩基配列を、タンパク質のアミノ酸配列に置き換える際には、3種類の ” RNA“が重要な役割を果たしている。

f:id:soilshop:20200711100453g:plain

遺伝情報の翻訳

”翻訳“の際には、mRNAの3塩基の配列(トリプレット)が、1つのアミノ酸を指定する遺伝暗号(コドン)となる。4種類の塩基から作られるトリプレットは4×4×4=64通り。タンパク質を作るアミノ酸は20種類なので、複数の遺伝暗号(コドン)に対応するアミノ酸もある。

f:id:soilshop:20200711101906j:plain

遺伝暗号表

【補足】

  • mRNA(メッセンジャー RNA/DNAの塩基配列を転写した RNA。翻訳後は分解される。)
  • rRNA(リボソーム RNA/リボソームを構成する RNA。原核生物と真核生物のそれぞれで、ほぼ共通の塩基配列をしている。)
  • t RNA(トランスファー RNA/1本鎖 RNAが折り畳まれ、一部が二本鎖 RNAとなってクローバーの三つ葉に似た形をしている。3‘末端にアミノ酸が結合する。)

【参考資料】

  • 吉里勝利(2018).『改訂 高等学校 生物基礎』.第一学習社
  • 浅島 誠(2019).『改訂 生物基礎』.東京書籍
  • 吉里勝利(2018).『スクエア最新図説生物neo』.第一学習社
  • 浜島書店編集部(2018).『ニューステージ新生物図表』.浜島書店
  • 大森徹(2014).『大学入試の得点源 生物[要点]』.文英堂