SOILーSHOP生物教材製作所 / 自習室

高校生物の予習&復習&自習

【75】窒素同化

生物は、多数のアミノ酸が結合したタンパク質、DNAやRNAなどの核酸、光合成色素など、様々な有機窒素化合物を必要としている。 

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窒素同化に関わる物質

植物は、土壌中の“アンモニウムイオン”や“硝酸イオン”を取り込み、窒素同化によって、様々な有機窒素化合物を合成している。

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窒素同化

アンモニウムイオンや硝酸イオンとして根から取り込まれた窒素は、アミノ基(-NH2)として、グルタミンからグルタミン酸へ受け渡され、さらに様々な有機酸(カルボン酸)に結合することで、様々なアミノ酸が合成される。

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アミノ基の移動

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窒素循環&窒素同化

【補足】

  • アミノ酸(アミノ基-NH2とカルボキシ基-COOHを持つ有機窒素化合物。生物は20種類のアミノ酸を様々な組み合わせで連結し、必要なタンパク質を合成している。)
  • グルタミン酸(アミノ酸の一種。昆布やトマトに多く含まれる“旨味”の成分。中枢神経では、神経伝達物質としても利用されている。)
  • グルタミン(アミノ酸の一種。植物の窒素同化では、外界からの窒素成分を最初に取り込む。)
  • ケトグルタル酸(ケトン基-COを持つ有機酸。呼吸のクエン酸回路にも登場するC5化合物。特にカルボキシ基-COOHとケトン基-COが隣り合うものを“α(アルファ)ケトグルタル酸”と呼ぶ。)
  • カルボン酸(カルボキシ基-COOHを持つ酸性の有機物。乳酸や酢酸、呼吸でも登場するピルビン酸やクエン酸、光合成でも登場するホスホグリセリン酸など、生物体内の有機酸には“カルボン酸”が多い。)

【参考資料】

  • 吉里勝利(2018).『改訂 高等学校 生物基礎』.第一学習社
  • 浅島 誠(2019).『改訂 生物基礎』.東京書籍
  • 吉里勝利(2018).『スクエア最新図説生物neo』.第一学習社
  • 浜島書店編集部(2018).『ニューステージ新生物図表』.浜島書店
  • 大森徹(2014).『大学入試の得点源 生物[要点]』.文英堂