バイオテクノロジー
染色体〜DNA 染色体〜DNA 染色体の複製(DNAの合成) ゲノム 【補足】 染色体(真核生物の核にあり、酢酸オルセインや酢酸カーミンなどの染色液で染色される構造体。普段は糸状で、核内に分散しているが、分裂期には棒状に凝集する。分裂期の“X形”の染色体…
1977年にフレデリック・サンガーによって、DNAの塩基配列を読み取る方法(サンガー法/ジデオキシ法)が開発された。 1990年に始まった〈ヒトゲノム計画〉では、ヒトの核DNAの全塩基配列を、15年程かけて読み取る計画だったが、塩基配列を自動で読み取る装置…
種子植物は、減数分裂で配偶子(卵細胞&精細胞)を作り、配偶子が受精して受精卵ができる。野生コムギ(2n=14)では、減数分裂で配偶子(n=7)を作り、配偶子が受精して受精卵(2n=14)ができる。 コムギの核相交代 二倍体の個体(2n)どうしで交雑した場合…
ダイニン&キネシン 細胞分裂&紡錘体 ダイニン&微小管 キネシン&微小管 【補足】 微小管(細胞骨格の中で“最も太い”けれど“微小”管。タンパク質“チューブリン”が螺旋状に重合した繊維。) ダイニン(微小管の表面を、+端からー端に向かって歩くモーター…
DNAポリメラーゼは、“既にあるヌクレオチド鎖(プライマー)”の3’末端に“新たなヌクレオチド”を付加することで、新生鎖を合成していく。 複製フォーク 複製フォーク 体細胞分裂 実際の細胞内では、リーディング鎖を合成するDNAポリメラーゼと、ラギング鎖を…
心黄卵と表割 ショウジョウバエなど昆虫の卵は、中心部に卵黄が蓄積する「心黄卵」で、「表割」と呼ばれる卵割を行う。 表割では、受精直後に核分裂を繰り返して多核細胞(多核性胞胚)となった後、胚の表面で細胞質分裂が進んで胞胚(細胞性胞胚)となる。 …
サンガー法(ジ・デオキシ法)を使うと、未知のDNAの塩基配列を明らかにできる。 サンガー法(ジ・デオキシ法)の原理 DNA複製の際、DNAポリメラーゼ(DNA合成酵素)は、鋳型鎖と相補的なヌクレオチド鎖(新生鎖)の3‘末端に、新たなヌクレオチドを”脱水縮合…
真核生物の遺伝子発現は、“大変に複雑”な方法で制御されている。遺伝子発現の第一段階“転写”は、RNAポリメラーゼ(RNA合成酵素)がDNAの“プロモーター”領域に結合することではじまる。けれども、RNAポリメラーゼが“プロモーター”領域に結合したり、結合した…
ラクトース(乳糖)は、ラクトース分解酵素によって、グルコース(ブドウ糖)とガラクトースに分解される。ラクトースを母乳に含む哺乳類も、原核生物の乳酸菌や大腸菌も、ラクトース分解に関わる遺伝子を持っている。 ラクトース=ガラクトース+グルコース…
トリプトファン 消化酵素、ホルモン、抗体、サイトカイン、神経伝達物質など...。生物には、“必要な時”に“必要な物質”を用意する仕組みがある。 原核生物の大腸菌も、“トリプトファンが無い時(トリプトファンが欲しい時)”に“トリプトファン合成酵素”を用意…
染色体の複製(間期/S期) 体細胞分裂では、間期(のS期)に複製された染色体が、1本ずつ赤道面に並ぶ。両極から伸びてきた紡錘糸が染色体(の動原体)に付着すると、染色体はそれぞれ縦に引き裂かれ(縦裂)、両極に移動していく。 体細胞分裂 減数分裂で…
DNA複製の際、DNAポリメラーゼが間違った塩基(ヌクレオチド)を付加してしまう誤り(ミスマッチ)や、紫外線や放射線、発癌性物質などの化学物質によって、塩基(ヌクレオチド)が置換や欠失してしまうことがある。 DNAの除去修復 損傷したDNAの修復方法は…
“DNA”を『生命の設計図』として合成された様々な“タンパク質”の種類や組合せよって、実際の生物の形態や性質(形質)が決まる。DNAの塩基配列がmRNAに”転写“され、mRNAの塩基配列がタンパク質のアミノ酸配列に”翻訳“される過程を”遺伝情報の発現“と呼ぶ。 遺…
PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)を考案したキャリー・マリスは、ドライブ中にこの画期的なDNA増幅方法のアイデアを思いついたらしい。 キャリー・マリス(1983年) DNAの増幅したい領域の両端の塩基配列が分かっていれば、二重鎖それぞれの5‘末端側に相当する短…