SOILーSHOP生物教材製作所 / 自習室

高校生物の予習&復習&自習

【52】跳躍伝導

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有髄神経

脊椎動物のニューロン(神経細胞)には様々な種類の“グリア細胞”が付着していて、血管からの栄養分を供給したり、興奮の伝導を補助したりしている。

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オリゴデンドロサイト

(中枢神経のグリア細胞)

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シュワン細胞

(体性神経のグリア細胞)

グリア細胞の中でも、中枢神経のオリゴデンドロサイトや、体性神経のシュワン細胞には、細胞膜が幾重にも重なった“髄鞘”がある。細胞膜のリン脂質は、絶縁性が高いため、活動電流は髄鞘を避けるように流れる。

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有髄神経の“跳躍伝導”

脊椎動物の有髄神経(髄鞘のある神経)では、髄鞘を飛び越えるように興奮が伝導(跳躍伝導)するため、無脊椎動物の無髄神経よりも伝導速度が速い。

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無髄神経の“ふつうの伝導”

【補足】

  • グリア細胞(ニューロンの軸索に巻き付くように付着する細胞。ニューロンとの物質交換や、興奮のに伝導、軸索の保護などの役割を担う。)
  • オリゴデンドロサイト(中枢神経におけるグリア細胞の一種。)
  • シュワン細胞(末梢神経におけるグリア細胞の一種。)
  • 髄鞘(ミエリン鞘。オリゴデンドロサイトやシュワン細胞の細胞膜が幾重にも軸索に巻きついた部分。)
  • ランビエ絞輪(隣り合う髄鞘の隙間。)

【参考資料】

  • 吉里勝利(2018).『改訂 高等学校 生物基礎』.第一学習社
  • 浅島 誠(2019).『改訂 生物基礎』.東京書籍
  • 吉里勝利(2018).『スクエア最新図説生物neo』.第一学習社
  • 浜島書店編集部(2018).『ニューステージ新生物図表』.浜島書店
  • 大森徹(2014).『大学入試の得点源 生物[要点]』.文英堂