SOILーSHOP生物教材製作所 / 自習室

高校生物の予習&復習&自習

【20】真核生物の転写&翻訳

真核生物の染色体(DNA&タンパク質)は“核膜”で包まれている。遺伝情報をDNAの塩基配列からmRNAの塩基配列に“転写”する核内と、 RNAの塩基配列からタンパク質のアミノ酸配列に“翻訳”する核外とは、“核膜”によって厳密に仕切られている。

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真核生物の転写&翻訳

真核生物の遺伝情報は、タンパク質に翻訳される“エキソン”と翻訳されない“イントロン”がある。RNA(mRNA前駆体)は、核から出る前に“イントロン”が切り離される“スプライシング”を経なければならない。

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真核生物の転写&翻訳

原核生物の染色体(DNA&タンパク質)は“核膜”で包まれていない。したがって、DNAの塩基配列からmRNAの塩基配列への“転写”と、 RNAの塩基配列からタンパク質のアミノ酸配列への“翻訳”は同じ空間で進行する。

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原核生物の転写&翻訳

原核生物の遺伝情報は、すべてタンパク質に翻訳される可能性がある。真核生物の様な“スプライシング”も起こないので、同じ細胞質基質中で“転写”と“翻訳”が連続して進む。

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原核生物の転写&翻訳

【関連記事】

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【補足】

  • 真核生物(染色体が“核膜”に包まれている。)
  • 転写(DNAの塩基配列に“相補的”な塩基配列をもつ RNAが合成される。)
  • スプライシング( RNA前駆体から不要な配列“イントロン”を切り離し、必要な配列“エキソン”だけを繋げてmRNAが作られる。)
  • 翻訳(mRNAの塩基配列に対応するアミノ酸配列をもつ“ポリペプチド”が合成される。)

【参考資料】

  • 吉里勝利(2018).『改訂 高等学校 生物基礎』.第一学習社
  • 浅島 誠(2019).『改訂 生物基礎』.東京書籍
  • 吉里勝利(2018).『スクエア最新図説生物neo』.第一学習社
  • 浜島書店編集部(2018).『ニューステージ新生物図表』.浜島書店
  • 大森徹(2014).『大学入試の得点源 生物[要点]』.文英堂